ネットショップの売上げを上げるためには色々な方法がありますが、今回は「集客を増やす（アクセスアップ）」手段について考えてみましょう。
例えば、あなたのネットショップで人気商品を競合サイトよりも安い価格で販売していたとしても、お客様からのアクセスがゼロであれば売上げもゼロです。逆に競合サイトより高い価格であっても、アクセス（集客）が多ければ多いほど売上げに繋がる確率が上がります。
そのため、通販サイトにおいては何より集客力を上げることが売上・利益の向上に結びつきます。またアクセスが多くなれば、アクセス解析によってお客様の行動を分析することが可能になるので、購買率（注文率）を上げる対策も立てやすくなります。
ネットショップの集客方法として効果があるのは主に「SEO対策（検索エンジン最適化）」「SNSの活用」「インターネット広告」の3つです。それぞれの手法ごとに「費用」や「効果」は異なりますので、順番に見ていくことにしましょう。
SEO対策（検索エンジン最適化）
SEO対策とは？
SEO対策とはGoogleやYahoo!などの検索エンジンでキーワード検索された際、あなたのサイトを検索結果の上位に表示させるための方法です。ネットショップの場合であれば、
- 商品名 + 通販
- 商品名 + 激安
- 商品名 + おすすめ
などのキーワードで検索された場合、検索結果の何番目（何ページ目）に表示されるかによって「アクセス数」や「売上げ」が大きく変わってきます。SEO対策というのはこのキーワード検索の順位を上げるための方法・手段です。
集客・売上げアップに対する効果
SEO対策による集客・売上げアップの効果は非常に大きいです。あなたのネットショップのトップページや商品ページの表示順位がそのまま売上増加に繋がります。単純に順位が上がれば上がるほど集客効果も向上するので、ネットショップ運営においてSEO対策は必須と言えます。
費用
自分でSEO対策を行うのであれば、ほとんど費用は掛かりません（自分の人件費を無視する場合）。しかしSEO専門業者やコンサルタントに外注するのであれば、数万円〜の費用が必要になります。
外注する場合の詳細な金額は、どのような業者にどのようなSEO対策を行ってもらうかによって様々です。また「競合が多いキーワードかどうか」によっても金額が変わってきます。もちろん競合が多いキーワード（＝上位表示が難しいキーワード）ほど、SEO対策に掛かる外注費用も上がります。
必要な知識
SEO対策に必要な知識は本やネットでも学ぶことができますが、自分でSEO対策を行うのであれば「常に新しい情報を入手すること」が重要になってきます。というのも、Googleなどの検索エンジンでは検索順位を決定付けるアルゴリズムを日々更新しているので、今日正しかったことが明日も正しいとは限りません。そのため、SEO対策に関連する知識や情報を常にアップデートし、それをネットショップ（通販サイト）に反映する必要があります。
結果が出るまでの期間
ビジネスとして事業を行っている限りスピードは大切ですが、残念ながらSEO対策には時間が掛かります。特にオープンしたばかりのネットショップであれば、少なくとも数ヶ月〜半年くらいのスパンで検索順位の変動を監視することが必要です。
また、SEO対策としてサイトやページの改善を行った場合、それが直ぐに検索順位に反映される訳ではありません。変更内容が検索エンジンに評価されるまでに数週間以上掛かることもあります。
しかし検索結果の上位に表示されるようになれば、集客や売上アップに絶大な効果がありますので、多少時間は掛かってもそのメリットや恩恵が大きい方法と言えます。
SNSの活用
SNSの活用とは？
ネットショップの集客・宣伝に利用されている主なSNSは「Facebook」「Instagram」「Twitter」の3つです。それぞれ下記のような特徴があります。
- Facebook：実名登録
- Instagram：写真投稿
- Twitter：リアルタイム性・拡散力
どのSNSと相性が良いのかは、その通販サイトの「業種」や「取扱い商品」によって異なります。例えば「フィギュア」を販売している通販サイトの場合、写真映えするInstagramや、同じ趣味の仲間同士がフォローしあっているTwitterが有効活用しやすいでしょう。
また、SNSを利用するのであれれば「すぐに売上に繋がらなくても良い」というスタンスで「ファンを作る＝長期的に見込み客を囲い込む」ことをおすすめします。ビジネスとしてSNSを利用する場合、どうしても「宣伝」ばかりの投稿になりがちですが、相手（フォロワー）の立場になって考え、投稿することが大切です。
集客・売上げアップに対する効果
SNSでは前述の通り「ファンを作る＝長期的に見込み客を囲い込む」ことで固定客やリピーターと繋がりを持ち、集客・売上げの「ベースアップ効果」が期待できます。一昔前で言う「ブログやメルマガの読者」＝「フォロワー」というイメージです。フォロワーが増えれば増えるほど、集客・売上げの底上げに繋がります。
もちろん、SNSには「拡散力」がありますので、どうしても爆発的に売り上げを伸ばすことに期待してしまいます。しかし、これは狙ってできるものでもありません。SNSによる拡散（RTやシェア）はあくまでも二次的な副産物と考えましょう。
費用
「Facebook」「Instagram」「Twitter」のいずれも無料で利用できますので、初期費用や固定費は掛かりません。（SNSを運用する担当者の人件費を無視する場合）
フォロワーが数千人や数万人になっても無料で使えるので、ネットショップのSNS（アカウント）が成長すればするほど、無料で多くのユーザーに宣伝できるメリットがあります。
必要な知識
SNSを利用するのに特別難しい知識は不要です。普通にネットやブラウザが利用できればOKです。
ただし「悪い情報も拡散する」ということだけは理解しておく必要があります（いわゆる炎上です）。不用意な投稿やユーザーへの不適切な対応により、マイナスイメージが広がるリスク（デメリット）はあります。過去に問題になった（炎上した）投稿から学ぶという意味では知識（SNSにおけるマナーを身に付けること）は必要です。
結果が出るまでの期間
SNSもSEO対策と同じで結果がでるまでにある程度の時間が掛かります。特に最初はフォロワーが少ないため、投稿してもほとんど反応（集客効果）はありません。
しかし、フォロワーが増えることでネットショップの存在や商品の宣伝が拡散する確率が急激に上がっていきます。そのため最低でも数ヶ月単位の長期スパンで運用を考えることをおすすめします。
インターネット広告（Web広告）
インターネット広告とは？
インターネット広告とは、ネット上のWebサイト・ブログ・アプリ・SNS・検索結果…など、様々な場所に広告を配信できる仕組みのことです。
表示方法としてはテキストやバナーだけでなく、動画やタイアップ広告（記事広告）などもあります。配信方法としてはクリック広告やインプレッション広告（表示回数による課金）、成果報酬型（アフィリエイト）などがあります。
以前は検索連動型広告（GoogleやYahoo!の検索結果の上下に表示されるテキスト広告）が主流でしたが、現在では「Facebook」や「Instagram」などのSNSに配信する広告も人気があります。
いずれも簡単に広告掲載でき、ネットショップの集客方法としては古くから利用されている手法なので売上アップの要となる可能性があります。
集客・売上げアップに対する効果
広告の出稿先や内容によって効果は異なりますが、「集客力」も「売上アップ」に対する効果も非常に大きいと言えます。Web広告を利用することで、月に数百万円〜数千万円売り上げているネットショップも少なくないでしょう。
特に検索連動型広告とネット通販の相性は良く、「商品名 + 通販」「商品名 + 激安」などのキーワードで検索したユーザー（見込み客）に対して広告を表示すれば、売上に直結する集客となります。
費用
インターネット広告を利用すれば簡単にアクセスアップが実現できますが、もちろんその分だけ費用が掛かります。前述の「SEO対策」や「SNSの活用」は無料なので、それらと比べると唯一のデメリットがこの費用の問題です。また、競合が多い商材になればなるほど、基本的に広告費用も高くなります。
ただし、広告経由のコンバージョン（成果）は計測することができますので、「いくら支払った広告からいくら売上が上がったか」をきちんと解析して費用対効果が高い広告を利用すれば、安定した売上を実現することも可能です。
必要な知識
インターネット広告を出すに当って特別な知識は不要ですが、下記3点はとても重要だと言えます。
- まずどのような広告の種類（出稿先）があるかを知る
- 費用対効果を上げるために配信対象（ターゲット）を絞り込む
- 広告効果を解析して常に内容を改善し続ける
広告は表示すれば終わりということではなく、常に改善が必要です。
「広告出稿」→「コンバージョン（成果）計測」→「広告内容の改善」…というサイクルを繰り返すことで、費用対効果を上げていくことができます。
結果が出るまでの期間
前述の「SEO対策」や「SNSの活用」と違い、広告の場合は早ければ1日目から効果が上がります（これも大きなメリットです）。
SEO対策やSNSによる無料の集客方法だけでは売上アップが難しい…と悩んでいるネットショップであれば、一度インターネット広告を検討してみてください。
